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確認日:2026年10月13日(Instagramの仕様や制度は、この日に公式の情報で確かめました)
Instagram(インスタ)では、写真や動画に音楽を付けて投稿できます。ただ、ほかの人が撮った写真や作った曲には著作権があり、写っている人にも守られるべき権利があります。
この記事では、文化庁の「著作権テキスト(令和8年度版)」、e-Govの著作権法、Instagramの利用規約とヘルプ、東京都の消費者教育の資料をもとに、投稿の前に確かめることをまとめました。一般的な説明までです。Instagramのヘルプも、くわしいことは弁護士に相談することをすすめています。
※この記事は、Instagramの公式ヘルプや国・公的機関の資料をもとにまとめたもので、収入を約束するものではありません。アプリの画面や決まりは変わることがあるので、最新の情報は記事の最後にある公式ページで確かめてください。
3行でいうと
- 写真や音楽などの著作物を使うには、原則として著作権者の許諾(使ってよいという許し)が要ります。無断でアップロードするだけでも権利侵害になります。
- 許諾なしで使える「引用」や「写り込み」には、著作権法と文化庁の説明にある条件があります。
- Instagramの音楽ライブラリは個人的な非商用利用が目的で、一部のビジネスアカウントでは使えません。人が写った写真は、東京都の資料が、家族でも公開の許可が必要としています。
① 著作物と著作権の基本
著作権法第2条は、著作物を「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義しています。文化庁のテキストは、例として、写真の著作物(肖像写真、風景写真など)、音楽の著作物(楽曲、楽曲を伴う歌詞など)、美術の著作物(絵画、マンガなど)を挙げています。一方、「東京タワーの高さ:333メートル」のような単なる事実やデータは、著作物から除かれます。
著作権は、申請や登録などの手続をしなくても、著作物が創られた時点で自動的に付与されます。
文化庁のテキストは、他人の著作物を利用する場合は原則として著作権者の了解が必要としています。インターネットでの送信にかかわるのは「公衆送信権」で、テキストは、送信される状態に置く行為(いわゆる「アップロード」)も含まれるとし、「受信者への送信が行われていなくても、無断でアップロードすると権利侵害となります」と説明しています。著作権者はほかの人に利用を許諾でき、許諾を得た人は、その利用方法と条件の範囲内で使えます(著作権法第63条)。
② 許諾なしで使える場合:「引用」
著作権法第32条は、「公表された著作物は、引用して利用することができる」とし、その引用は「公正な慣行に合致するもの」で、「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内」で行うものでなければならないと定めています。文化庁のテキストは、条件を次のように説明しています。
- すでに公表されている著作物であること
- 「公正な慣行」に合致すること(引用する必然性があること、文章ならカギ括弧などで引用部分が明確になっていること など)
- 引用の目的上「正当な範囲内」であること(引用部分とそれ以外の「主従関係」が明確であること、分量が必要最小限度であること など)
- 「出所の明示」が必要(複製以外の方法で使うときは、その慣行があるとき)
また、自分の著作物に登場する必然性のない他人の著作物の利用や、美術の著作物を実質的に鑑賞するために使う場合は、引用にあたらないとされています。個々の使い方が引用にあたるかどうかは、この記事では判断しません。迷うときは、著作権者に許諾を求めましょう。
③ 許諾なしで使える場合:「写り込み」
写真を撮ったときに、本来ねらった対象以外の著作物が「写り込む」場合の例外もあります(著作権法第30条の2)。文化庁のテキストは、背景に小さく絵画などが写り込む場合を例に挙げ、条件を次のように説明しています。
- 写真撮影、録音・録画などの方法で著作物を利用するときの複製や伝達であること
- メインの著作物に占める割合などに照らし、軽微な構成部分であること
- 利益を得る目的の有無や、分離の難しさ、果たす役割などに照らし、正当な範囲内の利用であること
- 著作権者の利益を不当に害しないこと
条件を満たせば、絵画が背景に小さく写り込んだ写真などを、インターネットで配信することもできるとされています。
④ Instagramの決まりと音楽の使い方
Instagramの利用規約は、「知的財産権を含む他人の権利を侵害する行為(著作権侵害、商標侵害、偽造品、海賊品など)は禁止されています」としています。ヘルプは、著作権法に違反しないための「一番の方法は、自分自身で作成したコンテンツだけを投稿すること」と説明し、次のような場合でも、第三者のコンテンツを投稿すると著作権侵害または著作権侵害の助長になることがある、と挙げています。
- コンテンツを購入またはダウンロードした場合
- 著作権所有者へのクレジット(作者名などの表示)を付けた場合
- 著作権を侵害する意図はないという免責条項(責任を負わないという断り書き)を付けた場合
- 使用により利益を得る意図がなかった場合
- インターネットで見つけたコンテンツの場合や、他の人も同じコンテンツを投稿しているのを見た場合
他人の知的財産権を侵害するコンテンツを何度も投稿すると、アカウントが停止されたり、投稿する機能が制限されたりすることがあります。
音楽の使い方は、ヘルプに次のように書かれています。
- Metaのライセンス音楽ライブラリの音楽は、個人的な非商用利用が目的。商用で使われないよう、特定のビジネスアカウントと特定の種類の投稿では使えない。国や地域によっても使えない場合がある
- ライブラリを使えないアカウントでも、Metaのサウンドコレクションを使える場合がある。サウンドコレクションの音源は、広告のような商業目的でも使える
- 権利所有者とのライセンス契約が変わったり、権利所有者がブロックしたりすると、音源がミュート(消音)されることがある
- ライブ動画で音楽を使うときのガイドライン:ノーカットで使う録音楽曲の数が多い動画ほど、ミュートやブロックなどの制限を受ける可能性が高くなる
プロアカウントのちがいは「プロアカウントとは|クリエイターとビジネスの違いと切りかえ方」で説明しています。
⑤ 人を写すときの肖像権
文化庁のテキストは、「肖像権」を「自己の氏名や肖像をみだりに他人に公開されない権利」で、プライバシー権の一種とされている、と説明しています。そのうえで、「我が国では法律で「肖像権」や「パブリシティ権」を規定したものはなく、これらの権利は判例(裁判所の判断)によって確立された権利です」としています。パブリシティ権は、芸能人やスポーツ選手のような著名人の氏名や肖像が持つ、顧客を引きつける力の価値に基づく権利です。
東京都消費生活総合センターの資料は、「自分以外の人が写っている写真を公開するときは、たとえ家族であっても許可が必要です」としています。また、住所や氏名、生年月日、最寄り駅や住所表示のある電柱など、個人や生活圏を特定する情報が写っていないかを確かめること、撮影・公開のときは位置情報をオフにすることをすすめています。Instagramの利用規約も、他人の個人情報を無断で投稿することを禁止しています。
⑥ 場面ごとに確かめること
| 場面 | 確かめること | 出典 |
|---|---|---|
| 自分で撮った写真や動画 | 背景の作品は小さく写り込んだだけか。写っている人の許可はあるか | 文化庁、東京都 |
| ネットで見つけた写真やイラスト | 著作権者の許諾があるか。クレジットを付けても侵害になることがある | 文化庁、Instagramヘルプ |
| 本や記事の一部を紹介する | 引用の条件(公表済み・必然性・主従関係・出所の明示)を満たすか | 著作権法第32条、文化庁 |
| 投稿に音楽を付ける | 自分のアカウントで使える音源か。商業目的の投稿なら、商業目的でも使える音源か | Instagramヘルプ |
| 企業から渡された写真を使う | 許諾された利用方法と条件の範囲内か | 著作権法第63条 |
最後に、投稿前のチェックリストです。
- 写真・動画・音楽は、自分で作ったものか、使う許諾を得たものにした
- 許諾を得たものは、決められた使い方と条件の範囲で使っている
- 引用するときは、引用部分を分けて、出所を書いた
- 背景に写った作品は、小さく写り込んだだけのものか確かめた
- 写っている人に、公開してよいか確かめた(家族でも)
- 住所や最寄り駅など、個人や生活圏が分かる情報が写っていない
- 音楽は、自分のアカウントで使える音源か確かめた
さいごに
写真や曲には、登録しなくても著作権があります。投稿に使うときは、自分で作ったものや許諾を得たものが基本です。引用や写り込みの例外もありますが、条件があります。人が写った写真は、家族でも公開の許可をとりましょう。法律の判断に迷うときは、使うのをやめるか、弁護士などの専門家に相談してください。
確かめた公式の情報(2026年10月13日)
- 文化庁「著作権テキスト(令和8年度版)」(PDF)
- e-Gov法令検索「著作権法」
- Instagram「利用規約」
- Instagramヘルプセンター「Instagramに写真を投稿する」
- Instagramヘルプセンター「著作権」
- Instagramヘルプセンター「InstagramまたはThreadsに投稿するコンテンツが著作権法に違反していないことを確かめる方法」
- Instagramヘルプセンター「第三者の知的財産権を侵害するコンテンツをInstagramまたはThreadsに何度も投稿するとどうなるか」
- Instagramヘルプセンター「Instagramのライセンス音楽ライブラリの利用」
- Instagramヘルプセンター「InstagramまたはThreadsの動画で音楽を使用する方法」
- Instagramヘルプセンター「Instagramの音源に関する問題」
- 東京都消費生活総合センター「正しく知って、楽しく活用! ネット利用の心得 ~カオナシナナシにご用心~」
- 東京都消費生活総合センター「SNS投稿編~肖像権と写真投稿時の注意~(付属資料)」(PDF)
